2007年7月 8日

[ 葬式 ]

「ふう……」

「あれ、どうしたの?今日はいつもと違って暗いトーンで始まったわね。」

「いやね。祖母がなくなったからさ、葬式に出てきたんだ。」

「えっ!?そうなの?それはまた、ご愁傷様です……」

「まあ、なんだかんだで10年近く会ってない状態で他界しちゃったからな……顔ぐらい見せられれば良かったんだけど、そのへんは申し訳ない気持ちでいっぱいだね。」

「そう……」

「ただ、ずいぶん会ってなかったから、それほど悲しみは大きくなかったりするんだよね。」

「ホントに?冷たいわね……」

「自分でもさすがに冷血人間だと思うよ。ホント。死に顔を見た時はさすがにぐっときたけどさ。でも、綺麗な顔してたな。記憶にある祖母の顔そのままで、ホントにただ眠ってるだけに見えたよ。」

「生と死は紙一重か……こんなこと聞くのもなんだけど、死因はなんなの?」

「心臓らしいね。もともと心臓は弱くて手術したこともあったって。」

「そうなの……みなさんはバクスイみたいに後悔しないよう、家族と多くの時間をすごしてくださいね。」

「それじゃあ、今日は祖母の冥福を祈りつつ、締めたいと思います。できの悪い孫の祈りで申し訳ありませんが、どうか安らかにお眠りください。」

Posted by bakusui at 2007年7月 8日 23:48